髪はドライヤーやアイロンの熱でカールしたり、ストレートになったり、考えてみると不思議です。
では、そのメカニズムとは何でしょう?
髪は4つの結合で繋がっていますが、その中で一番弱い結合が「水素結合」で髪を濡らすと結びつきが切れ、乾かすとまた繋がります。
つまり、ドライヤーでカールしたりストレートになったりするのは、この水素結合を利用したものです。
たとえば、寝癖が濡らして乾かすと治るのも水素結合によるものです。
この水素結合より強く結び付くのが「イオン結合」です。髪が傷むと髪の中にあるマイナスイオンとプラスイオンのバランス(phバランス)が崩れます。するとイオン結合が切れてしまいます。
弱酸性と言われるph4.5〜5.5は髪のイオン結合がとても安定した状態になります。
さらに強い結びつきが「SーS結合(シスチン結合)」で、この結合を利用するのがパーマです。
パーマは最初につける1剤でこの結びつきを切り、ロッドに巻きつけた状態で2剤をつけてカールさせた状態で結合を繋ぎ直します。
そして最後に、髪の命のような結びつきが「ペプチド結合」です。
この結合は1度切れると2度と元に戻りません。
髪は4つの結合で繋がっていて、そのうちの水素結合、イオン結合、SーS(シスチン)結合を切ったりつなげたりすることで髪がカールしたり、ストレートになったりします。
寝癖は水素結合の影響で、パーマはSーS結合を利用しています。