今日は僕がいつも使っているカットの技法、「サスーンカット」と美容師のカットの始祖といわれる、『ヴィダル・サスーン』についてお話したいと思います。。。たまには真面目に。笑まずはじめに『ヴィダル・サスーン』とは、、、サスーンと聞くと、まず思い浮かぶのがシャンプーなどのケア商品かと思いますが、、、
実は、「ヴィダル・サスーン」ってひとりの美容師の名前なんです。
そしてサスーンカットとは、その美容師が開発したカット技法のことです。
彼が生まれた当時のイギリス(1950年代)での美容サロンの主な仕事は、ヘアカットではなくてヘアセットでした。
女性は美容室へ行き、美容師にヘアセットをしてもらってから外へ出かけていく時代でした。カットはセットしやすいように削ぎで毛量を調整する程度で、ショートヘアなんて存在すらしていませんでした。
それを美容室へいかなくても、自宅で自分で洗って、スタイリング出来るようにカットを始めたのがサスーンでした。
サスーンが始めた、『ウォッシュ & ゴー』洗いっぱなしで形になるヘアは、徐々に浸透していき、
現在は全ての美容師、理容師がサスーンが作ったサスーンカットを原型にしたカット技法をつかっています。
もちろん僕もそうです。
うちのオーナー小森先生もサスーンのアカデミーをでていて、サスーンカットを美容師に教える日本では初代のサスーンインストラクターでした。
なので僕は純粋なサスーンカットを先生のもとで勉強して、使っています。
とってもめぐまれた環境で働かせてもらえていると思ってます!
【サスーンカットってどんなカット?】
ヴィダルサスーンってどんな人?
1928年イギリス生まれ、ヘアスタイルの革命を起こしたヘア・ドレッサーであり実業家。54年、ロンドンにサロンを開店。65年、アメリカ進出。 その後カナダ、ドイツにも続々とサロンをオープンした。69年には美容学校「ヴィダル・サスーン・アカデミー」を設立。数々の優秀な人材を排出した。73 年、ヘアケア製品を開発、その後アメリカに続いて世界的にサスーン・ブランドの商品を発売した。2012年現在84歳。世界に31のヘアサロンと14のア カデミーがあり、世界のヘアモードをリードし続けている。
1950年代、女性達は週に2、3回ヘアサロンに通い、ヘアースプレーで丹念に膨らませた高さとカールのヘアスタイルが重要でした。
1954年にロンドンでヘアサロンをオープンさせた彼は、そんな当時の常識に変革をおこしました。
それが“ウォッシュ&ゴー”=洗ったまま何もしなくても出かけられるスタイルです。
サスーン・カットと言われる斬新なカットと確かな技術で一世を風靡、VOGUEの表紙をかざり、ロマン・ポランスキー監督『ローズマリーの赤ちゃん』ではミア・ファローのヘアカットを担当するなど、60年代スウィンギング・ロンドンのファッション・シーンを牽引したヘア・スタイリスト、ヴィダル・サスーン(Vidal Sassoon)。
その功績は、未だ「どんな斬新なヘアスタイルを作っても、既にヴィダルがやっている」と言わしめるほど。
ヘアスタイルとは、幾何・角度・骨の構造・カット・不均衡な形の複合体と考えた彼は、それを骨格に合うようデザインするため、本質的に従来の美容は捨て去りました。
ロンドンの孤児院で育ち、ユダヤ人排斥の波の中で、戦争と貧困を生き抜き、国際的な名声をおさめるに至ったヴィダル・サスーン。情熱と努力をもって旧態依然とした美容界に革命を起こしていく
「髪を逆立てるのを拒み、お客の要望を聞かずに自分の考えを提案する。私は従来の美容のあり方を拒否した。従いたくなかった。美容界を変えたかった。当時は芸術の域に達していなかった美容を新しいアートにしたかった。」
”才能が努力より先に来るのは、辞書の中だけである。”
これは名言ですね。ひびきます。
1963年、サスーンは古典的なボブカットを元とする、新たなヘアスタイルを発表しました。 『サスーンカット』です。
代表作↓↓↓
NANCY KWAN / ナンシー・クワン in1963
ファッションデザイナーのマリークワントの為にデザインされ、彼女のショーで発表された作品。当時の有名女優ナンシー・クワンの長い髪をばっさりカットしたことからこう呼ばれるようになりました。初めてのグラデュエーションボブとして、後に『クラシック・ボブ』と称されサスーン氏を語る上で重要な作品です。
THE FIVE POINT / ファイブ・ポイント in1964
5つのポイント(鋭角)から構成された作品。
ジオメトリック(幾何学的)なヘアスタイルの原点となり、サスーン氏の代表作。初めてこのスタイルを体験したのは写真のモデルではなく、クレア・ランデルズアム『ザ・カット』と称される作品です。
A-LINE BOB / エーラインボブ in 1966
ローマで行われたファッションショーのために作ったスタイル。計算されたカットで髪が揺れ動き、しかも形が崩れないこのボブスタイルは絶賛された。モデルとなったのはサスーン氏の当時のガールフレンド。
UNGARO’S first look / ウンガロ・ファーストルック in 1966
1965年にエマニュエル・ウンガロが初めてファッションショーを開催。ヘアスタイルをヴィダル・サスーンが担当することになった。その際、製作したデザインの1つ。
THE ASYMMETRIC / ザ・エイシンメトリック・ジオメトリック in 1966
事故で片目を失ったお客様の為に考案されたスタイル。そのアイデアを原型にして、モデルのペギー・モファットのヘアをカットして出来たのがこの作品。 このスタイルのバックストーリーを知った時はとても感動しました。サスーン氏の人柄を語っていますね。僕も常にお客様のために美容をしていきたいです!!!
THE GREEK GODDESS
Graduated bob
His iconic haircuts: Model Danae Brook
The Wedge
Acute angle cut
THE ISADORA
The Mouche
TWIGGY 1960s